アマガエルの大合笑

更新速度:ポルシェ程度 ぴろよによるお笑いLIVEブログ

Simple Set LIVE #52 2018-02-01-019

読者数

2018年の1月1日にブログをはじめ、ほぼ読者がいないまま時が過ぎ、ここ1週間程度で気が付いたら40人近くの読者の方に見守っていただいている。
きっとこの記事によるところが大きいのではないかと。

piroyo.hatenablog.com

もちろんデータは集めているし、分析も進んでいるので続きはもう少しお待ちいただきたい。急に口調を変えるが↓↓
ありがとうございます。読むという時間を使ってあなたの心が少しでも良い方向に進みますように。ずっと読み続けてもらえるようなものを書き続たいと日々思っておりますし、私のことをすっかり忘れても心のどこかで「お笑いライブ」って面白そうだなと思っていただけたら幸いです。
口調リセット

長尺ネタは面白い ただ求められてはいない

さてこちらのSimple Set LIVE、実力派の7-8組が集まり長尺(7-8分)のネタを披露するというもの。組数が少ない分ネタ時間をかけられると、そういうことだ。漫才・コント、若手・中堅とバラバラなれどさすが実力派を集めただけある。長尺に耐えきれないなんて心配はどこ吹く風。普段の3-4分ネタのようにあっという間であった。
テレビでもネタは1-4分、ライブでも3-4分が基本の尺。長尺ネタは見る側から見ても芸人側から見ても色々とムズカシイのだ。

【見る側からの視点】
■テレビ番組や動画のネタを何度もリピートして見る・DVDを繰り返し見る・お笑いライブに足を運ぶといった「本腰を入れてお笑いを見る」層以外の層が求めているのは「集中して見なくてもなんとなく面白い」つまり、多くボケている・勢いがある・特徴がある・リズムがある・キャラクターが強い・・・等々わかりやすい笑いであり、ネタで売れた(そして条件を加えるなら主にトークやMCスキルがTVバラエティに向いていなかった)芸人の消費サイクルが早いことから*1もわかるようにわかりやすい笑いの消費期限は非常に短いし、わかりやすいため長時間見る必要がない。私を含めたお笑いファンはうっかり忘れがちだが、世間では以外の層の方が圧倒的マジョリティである。
【芸人側からの視点】
■長尺をやりたいというより賞レースの基本である3-4分を「短い」とする芸人の声はよく聞く。長尺、やりたくないわけではないのだ。ただまず、通常ライブや番組・オーディション等で求められる時間より単純に長い時間中テンポをズらさないということは誰にでも簡単に出来ることではない。ズレた瞬間、台本自体が悪くなくてもこれまた単純にいつもより長い時間客が付いてこられないという地獄の苦しみを味わうことになるはずだ。加えて、長尺ネタは短い尺のネタよりストーリーが求められる。単なる一発ギャグや大喜利の羅列*2で長尺をやるなとは言わないが、それでは「本腰を入れてお笑いを見る」層でも飽きる。羅列の裏にどんなテーマやストーリーがあるのか、それが客に伝われば客は飽きないどころか、勝手にイメージを広げてワクワクしてくれるのである。テンポ・間・ストーリー、そして時間が長くなれば長くなるほどもちろんウケを爆発させたり逆に思い切ってウケを捨て、要するに緩急・・・と計算は尽きない。その計算を乗り越えた芸人だけに長尺ネタをやることが許されるのだ。
ただこの計算を乗り越えられる芸人の数はそこまで少なくはないと推測する。やはり場の少なさだ。長尺ネタをやるには需要に対して場が少なすぎるという結論にたどりつけそうだ。

と、こんなところである。
いかがであろう。これで「長尺ネタ」に興味を持った方はいるのだろうか。タイトルでわかりやすく長尺ネタを謳うライブがそこまで多くはないのだが、10分・15分などという尺がタイトルに入っているライブは探せばないことはないし、このSimple Set LIVEも何度も繰り返すがタイトルでは非常にわかりにくいけれども(宣伝文句を見れば一発なのだが)長尺ネタライブである。
さらに芸人が単独ライブで60分~100分ネタを披露するというライブは一口に長尺と言ってはいけないくらい圧巻だ。私が見たことある中で、2丁拳銃・囲碁将棋・POISON GIRL BAND・三拍子などの見せて魅せるソレは、テンポ・間・ストーリー・緩急は言わずもがな、流れを崩さずに別の話題に変える技も堪能出来るので強くオススメしたいところだ。
特に漫才の長尺ネタ、好きなのだ。だから需要がないというだけで肩身が狭くなって欲しくないのだ。

長尺ネタとランジャタイ

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ここに来て急にランジャタイである。写真を撮影してクラウドに保存しておいたら頼んでもいないのにこんなコラージュにされちゃう時代だ。ウカウカしてるとテクノロジーが勝手に部屋を片づけておいてくれる未来もそう遠くはないことを予感させる。

この二人にピンと来ない方はまず公式なので一番消されにくそうな、そして私が彼らのネタの中で比較的オススメのこちらの動画をご覧いただきたい。

www.youtube.com

未見の方は上の動画で確認していただいた通り、記憶の中に彼らのネタがある方も一言、奇抜という印象を抱き、下手をすると抵抗感や嫌悪感を抱く方すらいらっしゃるのではないかとの懸念が生まれる。
ただ彼らは長尺ネタを得意とする。この動画のネタはよくある4分弱であるが、今回のSimple Set LIVEでも10分弱のネタ、そのうちすぐに記事にする予定のライブでも14分強のネタでドカドカ笑いをとっていた。つまり彼らの漫才は奇抜なだけではない。技術に裏付けられた語り口で、童話では決してなく一見するとメチャクチャで世界観もクソもないと感じがちな「ランジャタイファンタジー」のストーリーを見事客席に届ける。同時に彼らは初見に厳しいとも言われる。通常用いられる短い尺では「ランジャタイに置いてけぼりをくら」った客や視聴者がポカンとしたままネタが終わってしまうこともしばしばだ。彼らは長尺ネタに必須のストーリー性を担保する技術は持っているのであるが、いかんせんリズムと緩急が(ないわけではなく)非常に独特、「ランジャタイオリジナル」なのだ。そこへきて長尺ネタくらいの尺があると初見や不慣れな客に「ランジャタイオリジナル」のリズムや緩急に慣れるという猶予を与えてくれる。技術に裏付けられた語り口慣れが、ランジャタイが長尺を得意とするキーワードになるはずなのだが、いかんせん慣れに関しては検証がいささか難しい。まず、ランジャタイの長尺を見るような機会に恵まれているような客は「ランジャタイオリジナル」にとっくに慣れている場合が多いし、まだTV出演がそんなに多くない上、先述の通りTVでほぼ長尺をやる機会がないのだから、初見の人が長尺のランジャタイネタを見る機会はほぼないのではないかということが言える。
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うーん。厳しい。初見の人にランジャタイ長尺ネタを堪能してもらえるようなお笑い環境を作る方法を考えた方がいいかもしれない。
比較的冷静な文章を心がけてはいるのだが、ごくたまに今回のようなファンの贔屓目に近い語り口になる可能性もないとは言い難いことをご理解いただきたい。





ネタやコーナー

ヤーレンズ マッチ売りの少女

ほぼいつも感じだが長尺をかんじさせないのがすごい。本題のマッチ売りの少女に入る前までの雑談すら圧巻。出井がやや壊れ気味だった。

ジンカーズ 馬場君!なんだい樋口君?

これで始まるいわば大喜利の羅列コントなのだがいたたまれないシーン感情を呼び起こさせる樋口の語り口が最高のネタ。

ランジャタイ お寿司

彼らは2018M-1予選で披露した太鼓寿司とこの「お寿司(が食べたい)」のネタがあるが、この時期寿司になんらかの思い入れがあったのだろうか。一緒に住んでるマグロと寿司を食べに行く物語だ。なんじゃそりゃ。また見たい。そういえば一時期頻発していたカラスが最近あまりネタに出てこない気がする。

ねじ 秋田に結婚のご挨拶

秋田に住む彼女の父親に結婚を申し込みに行くが・・・得意の秋田弁ネタと言っても実はライブでは数回見たのみ、よほど女Disネタの方が多い。そういえばこのネタ、笑点の特別バージョンでも披露されていた。ネタ中かろうじて聞き取れた秋田弁を調べて塩辛い鮭と鱈の白子のことだろうということは理解したのだが、肝心な元の秋田弁をもう既に忘れた。

ウエストランド ペット

◎を飼いたいと話し出すが△の知識で返される。若干ジャイアントジャイアン風知識ネタかと思いきやウエストランドらしい、その場の新鮮なフリートークを見ているようで軽快なネタ。

オジンオズボーン 三匹の子ブタ

篠宮が篠宮語で語り続ける漫才。意外とすんなり見られた。序盤の狂気に高松曰く「違うタイプのランジャタイ」 ランジャタイ、他コンビのネタに登場しがち

三拍子 動物のウンチク

これまたウンチク系に見えつつ、独特の三拍子ワールド。動物の「ツカミ」に焦点を当てたネタ。

コーナー 勝ち残り即興組み合わせ選手権

MC高倉&井口がそれぞれひいた上の句・下の句で一発ギャグないしショートコントを披露。上下ともどちらか残して次のお題に進む。例:アイドルの テレビショッピング 等
名古屋仕事で飛び出しの篠宮が絶好調で勝ち残りややピンチ。残された高松は絶不調。ついでにランジャタイ二人とも不調。


Simple Set LIVE #52
日時:2018/2/1(日)19:45~90分
場所:ハイジアV-1(新宿)
前売:1500円 当日:1600円

*1:これは非常に嘆かわしいことではある

*2:大喜利の羅列、つまり次々と投げかけられる事象に対してセンスあるボケを次々と繰り出すタイプの漫才を好む芸人は多いというのもなんとなくわかる。芸人としての美学というか格好よさというか。