アマガエルの大合笑

更新速度:ポルシェよりはるかに遅い ぴろよによるお笑いブログ ライブ多め

お笑いルポライターtakahiroに関して 2018-07-21開催イベント後のご報告

トークライブ「休息のきっかけ」#2~お笑いルポライター丸裸 ヤツの正体暴きますSP

というライブを主催し無事終えたのでご報告です。

ライブ詳細はこちらになります。

passmarket.yahoo.co.jp

見るのが面倒な方。お笑いルポライターというわけのわからない肩書きを持ち、インターネットの一部(日本全人口の0.005%未満)をざわつかせている人物の紹介をさせていただいたと、こういうわけです。

チラシも作っちゃったし。印刷してないけど。

f:id:piroyo:20180722200559j:plain

 

 

ライブ前日の深夜に「お笑いルポライターtakahiro(以下takahiro)を知らない人に彼がいったい何者なのか」を知っていただくための資料作りが完成し、トークライブという性質上ほんの少しのエンターテインメント性を加えた構想が頭に浮かんだ際に、もうtakahiroに関してこんなに色々考えることもないんだろう、だって別に好きでも嫌いでもないしと思っていました。

で、思った以上にきちんと彼が何者なのかを伝え終わった後で色々気が付いたことがありましたのでツラツラと書き連ねていきたいと思います。

 

このライブの最大の功績は、QRコードの使用かと思っております。いきなりtakahiroと全く関係ないです。

もう実践しているイベントも多いんですが、私が実際に経験したライブやセミナーで「ほぅ!こんな風に使えるのか!すごい!」という感覚を得たことがないのでそんな感覚をどこかのライブや誰かの口から聞く前にやっちまえてよかったと思ってます。

言っている割に大したことはやっていなくて、QRコードを配布→ライブ中にちょっとした質問や一言感想の収集→ライブ後にアンケートの回収という流れを皆さんのスマホを頼って同じフォーマットでやってしまったというだけの話です。どちらか片方というのは経験済だったのですが両方ってのはなかなか・・・だったんです。

多分QRコードの利用は、顧客満足より運営に利があることが多いので観客の時になかなかメリットに気付けなかったのではないかなと思いました。

こんな簡単にQRコード生成出来ちゃうんだっていうのもやってみて気付いたことです。寡黙な日本人×インタラクティブなコミュニケーションという意味ではあれほどの解はないのではないか、と。あとやっぱり紙のアンケートって荷物的に邪魔だしね。(ライブ中のコメントもアンケートもたくさんありがとう!!!!!の照れ隠しです)

 

さてtakahiro。

会う前は好きでも嫌いでもないが怖くて仕方ないという印象がありました。出来たら関わりたくないという様な雰囲気です。なんの因果かお会いすることになった後、好きでも嫌いでもないが少し色々な計算が出来ないし正直賢くないな、でもなぜか憎めない・・・という印象に変わり、いっちょトークライブでもやってみるかという運びになったという前提があります。

 

ライブ告知でも使用しましたが「日本一takahiroのことを上手く説明出来る」のが私というのは誇張ではなく、まだ彼はそこまで色々な方に興味を持たれていないか、怖くて仕方がないので接触する機会を皆さんが持てていない、でも私は接触出来たし結構よく見たよという話なだけなんです。

 

結果、「面白くはない」という結論に達しましたがそこに達するまでにたくさんの「ここがすごい」を挙げることになりましたし「言動が」面白くはないだけであって、興味深いという意味では非常に面白い、それがtakahiroなのだと思いました。そう、人間的には非常に興味があるんです。どうしてこれが出来るのにこれが出来ないんだ・・・という風に。

 

今の今まで敢えて言葉にはしなかったのですが、文字で見るtakahiroと実物のtakahiroは大分乖離があります。私、文章と口調がそのままなので*1そこに結構びっくりしているというのもあります。書く時ってある程度プロデュースするもんなんですかね。確かにtakahiroは大分作っていますしそれは彼自身が自覚していることらしいですがその割に語彙が豊富ではない・・・ん?もしかしてそういうこと?takahiroから離れた際にも文章と口調の乖離、これからも考察の余地がありそうです。

 

私はトークライブで彼を紹介した際に意識して彼に最大の敬意を払っておりました。

その結果、takahiroは非常に純粋で無意識に心の底から少年のままなんだなということがわかりました。

今回の記事では私が嫌いなタイプの人の説明を要所要所で挟むこととなり「幸せな言葉しか目にしたくない」という方にはまさしく目の毒になりますのでご注意。注意喚起いたしましたので早速・・・心が少年というのはヒトから言われて成立する形容で、心が少年を自称する人ってのは 大抵クズです。「自称心が少年」・・・呆れるくらい嫌いです。そういう意味でtakahiroは完璧な心の底から少年です。自称しないというか自覚がないんじゃないかと思います。悪くないです。

 

ただ心の底から少年なtakahiroに私の敬意とイベントの真意は伝わっていない・・・のかな。

 (言動が)面白くない彼の照れ隠しだと思いたいところですが、takahiroの読解力にそこまで信頼を寄せられないので真意の追求は止めておこうかと思います。悪意だとしたらそれはトークイベントのためのエンタメスパイスですし、何度資料を読み返し自分が作った資料だということを差っ引いても敬意と愛しか読み取れないんですよ。takahiroに言っても仕方ないんで、ね?いらしたお客様たち?同意取れますよね?と言っておきます。

 

 

さらに彼を紹介するにあたり、知識や体験(≠経験)の量だけを争ったり、承認欲求を絶対に許さなかったり、自分より優れている者のことを一切認められないフラストレーションをマウントと言う形で表現してしまったり等の「インターネットの闇」に触れざるを得ませんでした。そして触れて発信することで、私はその手の闇が本当に好きではないんだなと改めて自覚する運びになりました。知識や体験をどうしても自慢したい人ってのはあれですかね。よほど学生時代成績が悪かったか思い通りの成績ではなかったことにコンプレックスがあるのに「学校教育なんかなんの役にも立たない」みたいに言いたくなる人を思い浮かべているのですがそれで正しいですかね?多分正しいんだと思います。あー嫌だ嫌だ。

口に出したし違和感を感じているということは、着手すべき課題でしょう。社会的な課題と突き放すことはせずもう少し自分で取り組む方向で向き合いたいです。「見ないようにする」程度の解しか得られないかもしれません。 

その他、私が嫌いなのは「あ、それよく言ってる!やばい!」みたいな反応がトークライブ中にあったのでここでは明言を避けるタイプの人と、リスペクトをヒトに強要する人と*2、オッサン、です。オッサンには多少の説明が必要かと思います。私独自の定義だからです。ここでのオッサンは歳を重ねた男性ではないです。デリカシーがなくそれに気付かない人です。この場合老若男女問いません。実際10代女性のオッサンは存在します。

 

takahiroって少年を自称しないし、「インターネットの闇」の真っただ中に生存するのに本人はそこまでその闇に毒されていないし(というかあまり気にしていないし)、ここでは明言を避けたタイプの人でもないし、リスペクトを強要したりなんかもしないし、デリカシーがあるというかデリカシーがない発言をするだけの語彙力がないという意味でオッサンから程遠ですし。takahiroが世間的にどういう風に見られる人間かよくわかりませんが、私にはtakahiroのことを嫌いになる理由がありません。

そんなtakahiroは自分のことを「お笑いルポライター」と名乗り「神の目で採点」と自称します。そんな彼を嘲笑する、という選択肢も私の中にはありません(誰かしらの中にはあるというイヤミです)。マーケティング的な視点から入口としてはなんとなく正解の気がするからです。正解というかほんの少しセンスがあるなと思うわけです。この辺りがtakahiroの面白さです。意図してやっていることは若干ハズしつつ無意識でやっていることにふとセンスがにじむのです。だから実は非常に小さい「お笑い」という市場*3のさらにさらに狭いお笑いマニアの界隈においてポッと目立ってしまうのです。ただここから出るのが難しそうだなという印象も否めません。

 

takahiroとはこれからも付かず離れずの距離感で、彼が「今のままのライブの見方でムダな知識を増やすこともなく、色々言われても色々と自覚することもなく、ただ頭使うところは使う様子」が見られたら楽しいなと思いますが、彼には私の言葉はあまり届かないので遠くからお祈りという形になるかもしれません。

 

takahiroは子供に好かれるし(意外でしょ?)危害を加えてくるタイプの人でもないので良かったら連絡取ってみてください。@

twitter.com

敵意を持って接しなければ邪険にされることもないと思います。

 

取材前に聞きたいことがあったらtakahiro考察に無駄な時間を要した私にアクセスくださっても結構。

 

 

えっとね。トークライブ楽しかったよ。

色々考えたってだけ。

また話したいことがたまったらトークイベントという形かインターネット番組でお披露目します。

*1:少し調べてみるとこちらの方が少数派らしいというのは重々承知です

*2:〇〇に〇〇!ってすぐ言う人とリスペクトって多用する人、一緒の人種だと思うんですよ。嫌いですね的なことをトークライブで言いました

*3:ワールドカップがあったのでサッカー辺りと比較しています

バカライブ 2018-06-04-077

芸人のTV出演

舞台の上、生、ライブ・・・で活躍している芸人がそのまま画面の中で活躍出来るとは限らない。普段少し特別な感情を持って舞台上の彼らを見上げている、というような存在の芸人がTV出演というのはある種の緊張を伴う。舞台の上、生、ライブ・・・の力が存分に発揮出来ていないという肩透かしのような裏切られたような歯がゆいような、そのどれとも違うような残念な気持ちを何度も味わってきたからだ。その点、今一番安心してTV出演を心待ちに出来る*1のは、神田松之丞である。6月22日(金)にフジテレビ系で放映されたダウンタウンなうでの活躍は言うまでもなくパーフェクトだったし、笑点やENGEIグランドスラムでも彼の良い部分のプレゼンテーションとしては満点だったのではないだろうか。私が彼を知ってからということになるのでそれ以前は知らないが、某情報系番組では「あれ?もしかしてすべ・・・いや、かみ合ってない?」とこちらをドキドキさせるようなこともあった。しかし本人の佇まいがそんな悪い空気どこ吹く風とドッシリ構えていらっしゃるので、とにかく安心なのだ。メジャー向きという芸風とか人格ってあるのかもしれない。


私が様をつけて呼ぶ芸人は松之丞ともう1組だけだ。様のあとに♡がつく感じでもない。説明が面倒なのであまり人前では言わないようにしていたしtwitterなんかで呟く予定はなかったのに。酔っぱらっていた。まあいい。それくらい安心のダウンタウンなうだったということだ。
TV出演をきっかけに、熱心なファンの方々がTVで初めて松之丞を見た(そしてなんらかの感慨を得た)人向けに情報を流したりしてtwitterが少し賑やかになっている。見ていて安心な芸人がTV出演した時の一番望ましいタイプの風物詩だ。私も何か見つけてみようかなと思ったらこんなものが。

www.asahiculture.jp

これは行こうというのと仕事の幅が広いというのが本当に羨ましい。
さてこれから本文。もう松之丞は一回も出てこない。

バカ尽くし

バカライブの会場から徒歩45歩程度離れた会場でのバカ爆走からハシゴ。バカ尽くしで気持ちの良い日。
当のこちらのライブ、梅エースが主催で何度か開催されているが毎度毎度超満員(?)の豪華なライブ。
とにかく出演者が多いのと、多いのに「なんだか少し変な模様」という雰囲気をプンプンに醸し出す。私にその自覚はなかったし今でも若干モノ申したい気分もあるにはあるのだが、大学時代の後輩が私の笑いの趣味(漫才やコントに限定されていると思うが)を取り上げて「昔からいわゆる王道はあまり見ない気がする」と称したりする。そしてバカライブ、私好みの出演者が多い。そういうことなのだろうと思う。
写真撮影に若干制限があった((撮ってもいい。ネットに上げちゃダメ)されていたのは事務所に内緒で出演している芸人もチラホラいるから。
内緒の芸人ほど特筆すべき記憶があったりもするが、それをごまかしながら書くのであればストレッチーズがコント・ランジャタイ・ぽんぽこあたりがとても印象に残っている。それと牛女・佐野がネタ中足の指に異様に力を入れていたのが妙に頭に残っている。そう最前列だったのだ。圧倒されすぎる。この日考えたのが、大喜利の強さとネタの面白さは切っても切れないようで別モノなのだなということ。


*1:さらに注をつけるならば私が今特別な感情を持って見上げている数十組の芸人の中で

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日本で唯一の

FB掲載記事転載

若干加筆しておりますが以下の感じ。告知も含んでおりますので気軽にお読みいただければと。


千川びーちぶという知る人ぞ知るお笑いの聖地があります。ピンと来ない方は、バイきんぐ・ハリウッドザコシショウ・アキラ100%等のキーワードでピンと来ていただくかそれらを絡めて調べていただくといいかもしれません。

そんな聖地で開催されるトークライブのゲストにお呼ばれされたのが7月6日(金)というわけです。

主催者でかつ出演者でかつ私なんぞに声をかけてくださった方は「びーちぶなんて誰でも立てる」「そんな大げさな」と興奮を隠しきれない私に対称的な態度を取ることでその場をおさめてくれようとしたとっても大人の方です。年齢あまり変わりませんが。
そして興奮のままこんなことを言っています。
「あたし、日本で唯一びーちぶに立った研修講師になりますね」

嘘か本当かわかりませんが80%位本当だと思います。
主催者でかつ出演者でかつ私なんぞを誘ってくださったとっても大人の方は「え、どうだろう」って鼻で笑っていたことも付け加えておきます。

今後『日本で唯一』『日本一』の冠をより多く戴冠するべく、世の中を色々な角度で眺め色々な経験をし色々なこじつけをしていけますよう精進する次第です。

なかなかライブの詳細を書かないのは、こんな大げさに書いておきながら予定集客サイズがとてもコンパクトなので皆さんのご予約を受け付けられるかどうか不明なためです。

普段こんな言い方絶対しないのですが「お時間ありましたら是非」ですし、【日本で唯一】のイメージだけでも憶えて帰ってください、です。

~・~・~・『ライブ詳細』~・~・~・~・~・
トークライブ:語りて聴きて その2
会場:千川びーちぶ
日時:7/6(金)19:15開場19:30開演(終演22:05予定)
料金:¥2000
※お飲物持参の上ご来場下さい

出演:ロビンフット おぐ/アポロ奥村/パンダユナイテッド/きしたかの/ちぐはぐ/パリのくまさん/キラキラ関係/おいらとますきん ひばり/松本ぴろよ/うどん部長

飲みながら移動しながら見られるトークライブです☆
ご予約は私、または他の出演者の方までご連絡くださいませ。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

THE楽しみ

バカ爆走 コントの日 2018-06-04-076

イライラと蔑みの合間に

世間の広さは人それぞれ。広けりゃいいってもんじゃないけれど世界が狭い人が気を付けた方がいいのが「自分の許容量(ないし器)が小さいことを自覚していない上に他人にその狭い世界の価値観を押し付けるのは最悪」ということだ。なんだか最近その「狭い世界」とやらに留まっているのなら一向に構わないのだけれども明らかに目障りな言動をしてくる輩が多く、それを無視出来ない自分に嫌気が差している。と、そんなことを考えてたがこれからの記事にはあまり関係ない。

それでも募金は超えない・・・が

卯月の新作が見たくて足を運んでいるが1月の単独後あまり新作をやらなくなったので少し足が遠のいていたライブ。
そろそろかな、と思っていたら新作にあたった。卯月には「募金」という私の中で最高の名作があって----どう最高かというと設定・演技力・ストーリー展開の3拍子が高水準できちんと揃っているところなのだ---だからこそ以降どのコントを見ても「面白い。それでも募金は超えない・・・」と期待100%から出るセリフなのだが聞くタイミングやテンションによってはいちゃもんとも取れる感想を常々口にしてきた。ごめんなさいね、なんかいろんな人。今回見た「路地裏でー私は酒井尚史」も「面白い。それでも募金は超えない」がとてもアリだった。改めて卯月の引き出しの多さ、それに伴い隠しても滲み出てしまうポテンシャルと可能性を感じられた。BGMの使い方、彼らの才能の一つかもしれない。
しんぷる内藤・吉住の安定でハイレベルのピン芸にとても満足し、バイオニがなぜ世に広く出ないのかと頭を抱えつつ腹も抱えて笑いながら、ゲストのわらふぢなるおにはじわじわと感動、ってな総評。わらふぢなるおは同じお約束を繰り返すだけのコントかと思いきや、言葉のチョイスと間と演技で深い笑いにもっていく。さすがファイナリスト。最後の照明の使い方まで見事。

徒歩45歩程度離れたバティオスで別ライブがあるので最後の即興コーナーを全て見ることなく退散


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喋喋喋るvol.112 ゲスト:宮下草薙 2018-03-01-034

すっかり梅雨めいている6月東京ですが・・・

ジャニーズに対する鬱憤が爆発している誰がいるのかしらという他人事みたいな感想を持ちつつ
さて北朝鮮はどうなっていくのかしら。これで平和なんて言っていいのかしらアレハパフォーマンスカシラ・・・

なんて感情を持つことをさらさら予想もしていなかった3月のライブのことを今から書く。
冗談手帖という番組に宮下草薙が出た(そして非常に面白かったし色々考えてしまった)ことと
「こいつ、笑いの才能がない草薙みたいなやつだな」という輩・・・要するにとてもつまらない上にひねくれていて楽しくもないヤツ。草薙の才能には目を見張っているのにこういう例えに使うのは非常に忍びないが・・・と対峙したタイミングがばっちり合ったことがきっかけだ。


宮下草薙というコンビ

結成3年目の若手コンビ。少しフリーで活動していたが太田プロに所属した漫才師。

※新道画伯作:宮下草薙
コンビ結成間もない頃から馬鹿よ貴方はの新道辰巳が熱心に推していたこともあってネタを見る機会にたまたま遭遇出来たし、推されるだけあって面白いななんてとぼけた感想も持っていた。昨年あたりからあれよあれよと露出が増えライブには行かないお笑いファンにも知られるようになった。

とはいえこの日のトークライブの客は10名ほど。んー話題ってTV出演って売れるって・・・。
覚えているトーク内容は以下。☆印は冗談手帖内では話していなかったこと。
草薙がお笑いをはじめたきっかけのコンビははんにゃ
☆草薙の遅刻の言い訳が「グラブルやってた」というエピソードから「ちゃんと見ないと何もしないから管理するようにしている」(宮下)「もうめちゃくちゃイヤなんだけど管理するために宮下が近所に引っ越してくる」(草薙)
☆養成所の自己紹介で泥酔していたのは「さあ入学って決めたけど駅に降りた時もうすごく帰りたくなっちゃって、どうしよう、酒でも飲んだら気が大きくなるかなって飲んで入学式に出た」(草薙)
☆「すぐにそうやって俺らのことを分析する新道さんは好きじゃない。気持ち悪い」と本人を目の前にして(草薙)
初のトークライブとは思えない堂々たる姿。でも椅子があるのに落ち着かなくて立ってる。MCの新道が立っているのはまだしも「緊張で椅子に座れない草薙」というのはなんらかの印象深い特徴として私の頭にこびりついている。

ライブが終わり客もはけようとした際、草薙が袖から顔を出し急にしっかりとした口調と笑顔で「ありがとうございました」と言ったこともきちんと書いておきたい。人前に立つ出役としての自覚があるんだなという感心と同時にやはり挙動が突拍子もなくつかみどころのない人間だなという戸惑いが沸いてなかなか印象的だったのだ。ま、草薙は本当の「天才」なんだろうということでその感情に折り合いをつけている。

ニュータイプ珍獣使い

草薙はもしかしたら誰が嫌いとかではなくストレスがたまっているということを臆面なく表に出せる人なのかもしれない。で、間違いなく言えるのが天性のお笑いの才能が彼に備わっているということ。それをうまく自分で扱えていないのか扱えていないフリをしているのか私程度の人間にはわかり得るはずもない。
トークライブでというよりTVを見て色々考えさせられたのが宮下。
元ピン芸人だし清潔感のある見た目だしトーク担当だし、前に出ようと思えば出られるのに「じゃない方芸人」として宮下をタテる覚悟を感じる。
割と損な役回りを買って出ている気がする。相方の近くに住んでダメ出しして、相方にうんざりされ、お前は嫌だと言われ・・・(どこまで嘘か本当かわからないけどね)
まあ人前で多少の演出はあるかもしれないが、普通何も期待していなかったらそこまでダメ出しは続けない。ブラック企業のパワハラ上司だって、ストレスに任せて部下を怒鳴り散らすけど、なんとなく自分が気持ち悪いから部下のことを思いついたようにおだてるし、所詮指導のいう名のストレスのはけ口なので会社内で完結して家に持ち込むことはない(部下はストレスを四六時中抱えることになるけどね)。
宮下は決して飴を与えずに草薙に嫌われようが何しようがダメ出しを続ける。近所に引っ越してまでというところがすごい。
これを執着のある相方と片づけてよいのだろうか。草薙に愛はあるかどうかまではちょっとまだわからないが、少なくとも草薙の才能を信じて一緒に売れることも信じてやっていく覚悟をした芸人という風に私の目には映っている。

なんかいいなこの二人。あまり見たことがないタイプ。
珍獣使いで思い浮かぶのがオードリー若林・南海キャンディーズ山里・ゆにばーす川瀬名人あたりなのだが、彼らはいずれも相方もコンビの方向性もプロデュースしつつネタも自分で作る。宮下は多分自分がネタを作れてもネタ作りを草薙に一任しているという感じがする*1。そこがなんとも言えず新しい。
なんか本当にいいな。まず相方の才能を認めているというのがとてもいい。仲が悪いといったところでそれはあくまで見た目の話。それを寄せられている草薙はもしかしたらたまったもんじゃないかもしれないが「信頼」を感じる。「お前を信頼しているから言うんだぞ」という安っぽい責任逃れや「あの人は自分を信頼してくれているから叱ってくれるんだ」というただのストレスを逃れるために自分に言い聞かせるのとは違う「信頼」。宮下は覚悟を持ってダメ出しをしているし、草薙はそれに対するストレスをきちんと表面化する。宮下草薙の関係を「仲が悪い」とメディア的には表現したいのかもしれないが、この仲の悪さにはワクワクする未来しか感じられない。最近人に不信感を抱かざるを得ないような生活を送っている自分がみじめになってくる。馴れ合いじゃない信頼。才能に対する信頼。何度でも言ってしまうがいいな、宮下草薙。
あまりに「いい」を連発しているので敢えて触れておくが冗談手帖内のリズムネタはひどかった。ひどすぎて面白いという結局ポジティブな印象を持つことになっているんだけどね。そして冗談手帖内で過去リズムネタのお題を振られたのは過去にAマッソ・こゝろ・真空ジェシカ・・・いずれも普段リズムネタをやらなそうというわかりやすい共通点以外に認めざるを得ない「才能」や「期待」を感じるコンビが多いことも特徴な気もしている。まあ冗談手帖という番組自体、「才能」や「期待」がある芸人が呼ばれているので私の主観が強いが宮下草薙も例に違わないし、同じような感覚を鈴木おさむも持っていたら嬉しい。持っていなかったとしてもリズムネタが振られたコンビは結局深い印象を残している。冗談手帖でリズムネタ、芸人は苦労するだろうが苦労した分の爪痕は十分残せるいいテーマだと個人的には思っている。(割と賛同を得られる気もしている)
さておき、この宮下草薙をはじめキュウ・まんじゅう大帝国あたりがM-1グランプリ2018をざわつかせるダークホースの筆頭になりそうだと今のところ踏んでいる。個人的にはランジャタイ・Aマッソあたりにひっかきまわしてもらいたいのだが、なんと言ったらいいのだろう。客席からライブを見ていて感じる圧倒感やオーラからなんとなくぼんやりとこんなことを書きたくなる気持ちにさせるのである。
色々と楽しみしかない二人のことをM-1にまで思いを馳せるくらい一晩考えていた。良い夜だった

*1:2018年6月14日現在未確認の情報。きちんと確認したら追記予定

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