アマガエルの大合笑

更新速度:ポルシェよりはるかに遅い ぴろよによるお笑いブログ ライブ多め

しずる単独ライブ『SHIZZLE IN JAPAN FES.2018 ~2日目~』 2018-02-23-032

知っているようで知らないしずる

『※個人の感覚によるものです。』
とでも言っておかないと色々と横槍が入りそうな懸念はあるが始めたいと思う。


しずるとは・・・
・よしもと芸人
・THE THREE THEATER及び爆笑レッドシアターにレギュラー出演
・青春コント
・キングオブコント決勝に4回出場の常連
・演技に定評があり


このあたりは多少お笑い好きであれば(正確な番組名や数字はうろ覚えであろうが)共通認識と言ってしまって問題ないと思う。それくらいしずるは世間に認知されているということにも繋がる。キングオブコント開始直後にTHE THREE THEATERがはじまったこともあり、この頃私の中のしずるの印象はレギュラー番組や人気ぶりをチラりと見つつ「なんとなくミーハー」とキングオブコントで見せる「実力派」を行ったり来たりしていたように思う。
「なんとなくミーハー」感覚を抱いてしまったせいで彼らを積極的にライブで追いかけることをしなかったことが悔やまれるのだが、それでもキングオブコント*1での冥途の土産・シナリオ通り・能力者にはレギュラー番組で見せる青春コントとは全く違った底の深さは十分感じていたし、なんなら天才特有の恐ろしさすら漂っていた気もする。1本目がとにかくすごい、2本目は・・・という印象を抱きがちだが、大会から時間が経って改めて確認すると、2本目は・・・であったはずの卓球・びっくり先生も独特の着眼点と物語の構成が素晴らしい。ただ、パンティを連呼する映画監督だけはどうした?しずる?となってしまったことも隠さないで告白しておこう。着眼点は素晴らしいが下ネタだからというわけではなく、同じ単語の繰り返しにさして新しさも感じなかったというか。彼らを「ライブ」で観ていたのはキングオブコントの予選とLIVE STANDのようなよしもとが絡む大きなイベントのみ。TVのレギュラー番組やレッドカーペット等で見かけることはあっても能動的にしずるを追いかけなかった時期は長い・・・のが私だ。

ライブに行きたいという衝動が生まれたのは、2016年キングオブコント決勝でも披露した突入を予選で観た時。

素直に面白かった感動を呟いているだけではない。ここ数年はよしもとの劇場以外に出る芸人を好んで選び、別の言い方をするとよしもとの劇場に出ている芸人の事情にどんどん疎くなっていたことを悔いている呟きである。2016年しずるの優勝もあるのでは?ライスとの直接同期対決が楽しみ・・・と1人大分興奮していたが、結果は10組中6位。優勝はおろか5組が進出する最終決戦すら出られず池田がたまらず「関係ねぇ、2本目やってやるよ」と絶叫したのも記憶に新しい。
今でもこの「低評価」が解せないというかどこか許せない私がいる。しずるは友情・恋愛などの青春系コント、拳銃や特殊なファンタジーがキーワードとなるシリアス系コントの特徴的な2面を有するコンビなのであるが、これはコンビが二人ともネタを作れるということと二人の作風が各々どちらかに偏っている*2ということに起因する。ただこの「突入」うまいこと青春とシリアスのミックスとなっている。長い間きちんと追いかけていなかった分際でこんなこと言うのは生意気かもしれないが「集大成」を感じるネタであったのである。その集大成があの点数・・・1番という出順か?審査員の松本人志もツッコんでいた紹介Vとネタの矛盾*3か?何故だ???
しかし評価に憤慨していても仕方ない。自分の目で確かめたくなったのだ。6GUNSというユニットライブやトークライブにも足を運んだ。
呟きにも表れているが、ずっとしずるを追いかけていた人に少し嫉妬をしたりもした。2017/7/16 夏の単独ライブ3日間の最終日昼の部、全5ステージ中の1ステージの最前列センターを確保していた。だがその当日の晩、最愛の叔母が闘病の末亡くなった。朝から叔母の隣でつきっきりだったにも関わらず、冷静にその日の予定を変更する中で引き取っていなかったチケットを友人に譲ったことを鮮明に覚えている。日程まではっきり覚えているしこれからも忘れないのにはそういうわけがある。

冬単独・夏単独の年に2度のしずる単独ライブ体制昨年から始まったと言われている。冬単独はFES.ゆえ音楽が楽しめる・・・?ひっかかることは多少あれど上記のような思いを抱えて『SHIZZLE IN JAPAN FES.2018 ~2日目~』に足を運んだのである。
ちなみに少しのひっかかりを修正・共有しておくと2018年の冬単独に1日目があったわけではなく1日目は『SHIZZLE IN JAPAN FES.2017 ~1日目~』という形で昨年開催されているし、エンディングでも触れていたが来年『SHIZZLE IN JAPAN FES.2019 ~3日目~』が開催されるそうだ。音楽フェスということを意識した回数表現だがいささか紛らわしい。しかもしずるのことである。実際の音楽フェスよろしく3日目前後で一旦区切りをつけて別企画を考えることもありそうな気もしなくもない。10日目・20日目と続くのであればそれはそれで面白いが。


コインらんどりーというネタ

満を持してと言おうか、溢れる期待値を抑えきれぬままとでも言おうか、向かった先に幸運と満足があったのは何回でも伝えていきたいところ。 申し訳ないがまだまだお付き合いいただきたい。

タイトルの付けにくさ
漫才
ネタ尺
音楽
コインらんどりーというネタ



このあたりがとても印象に残っている。

タイトルの付けにくさ

改めてしずるのネタはタイトルが付けにくい。導入の場面や心情のやりとりから後半急角度の「転」が起こり、冒頭から想像も付かなかったオチに繋がるからである。起承転結の構成がしっかりしたネタを量産するコンビは少なくはない(がやはり高く評価されやすい)けれども、しずるの急「転」直下な展開には改めて目を見張った。今回、作・演出の全てを担当した村上曰くこのような「セットリスト」になるということであったが。 f:id:piroyo:20180224114147j:plain
見えにくいかもしれないが後述するのでしばしお待ちを。
このセットリスト紙質が非常に上質ゆえとても大事に持ち帰ってきた。

漫才

しずるの漫才が見られるのはこの冬単独、フェスのみだとどこかで聞いたような。以前何かの企画で観た記憶がなきにしもあらずなのだが、コント同様、起承転結が素晴らしい上、漫才らしい「二人の立ち話」の様相もきちんと呈している。コント師が作る漫才ではないな、と改めてしずるのすごさを実感。

ネタ尺

短くて6分強長くて14分弱のネタ尺で8本100分前後。若干長めの尺なのに全く飽きない。テンポというより物語に食いつかせる力が高いのがしずるだ。ライブ終わり良い小説の読後感のような感覚があった。

音楽

ネタ間Vがない構成。そのかわりネタ間BGMが非常にポップ。最近の単独ライブではBGM選びにある種の「センス」を織り交ぜてくるのが主流だがこのライブでは村上がわかりやすくかつ自分が好きなものを選んできた感じが逆に新鮮で、普段私はそこまでBGMを気にしないし絶対やらない*4のだが思わずメモをとってしまった。特に前半部分は90年代-2000年代前半の曲オンリーでポップと郷愁を煽った感じが強かった。後半で2010年以降の曲チョイスへと変化し「センスくるか?」」と身構えてみたもののむしろ作品の世界観を紹介したり邪魔しないようなチョイスなんだろうなと思わせるような印象。その後半で竹内まりあの曲を配置してきたのもなかなか。
ネタを想起させるような曲を選んだのかもしれないというのに気付いたのはライブが終わってから。それくらい音楽がいい意味で存在感を消して作品に溶け込んでいたにも関わらずちょうどいい具合で印象を残してたということなのだろう。抜け目がない。前奏が長めの曲も必ず歌詞を1-2フレーズ聞かせてからのネタinだったのもとても良かった。
というわけで、
・90年代-2000年代曲はその場でイントロドン
・東京事変(2013年頃)に関しては一時期友人とカバーをしていたことがあったのでイントロドン
・ポルカドットスティングレイはそのカバーバンドのドラムが現在ハマっているということで即座にではないがうっすらイントロドン
・残りの曲は歌詞の印象的な部分を書きとめて必死で検索
近年音楽から遠い生活を送っている私にとっては一番骨の折れる作業で苦労した。ただせっかく調べて作ったので以下に記しておく。OPからネタ繋ぎの曲のセットリスト(ネタ名は太字)上で載せた「セットリスト」画像と合わせてお楽しみいただきたい。

漫才
OP曲:東京事変「群青日和」

エレファントカシマシ「悲しみの果てに」
記憶ほとんど喪失
JUDY AND MARY「BlueTears」

ウルフルズ「あそぼう」
一緒に踊ろう
小泉今日子「マイスイートホーム」

UA「情熱」
コインらんどりー
Cocco「Raining」

漫才
リーガルリリー「リッケンバッカ―」

ポルカドットスティングレイ「人魚」
踏み切りだけの距離
竹内まりや「純愛ラプソディ」

クリープハイプ*5
ジャズライブ
3markets[ ]「バンドマンと彼女」

かりゆり58「オワリはじまり」
卒業式~屋上にて
ED曲:HumbBack「星丘公園」


その他:ジェーンバーキン・ブンバボン体操・ミスチルの抱きしめたい・アンジェラアキをカバーしたMayJ等々がネタ中に

書いてしまえばなんてことないが大変だったよ・・・。ネタの感じも想像していただけると幸い。

2018/3/25追記:ご本人が曲をツイートされてましたので。

漫才の出囃子にまで目をつけなかった私の詰めの甘さが感じられる。 2018/3/25追記了

コインらんどりーというネタ

コインらんどりー。誤字ではない。
表現者はこういうことをやりたがるが100%表現しきれることは稀*6、ただしずるは今回「こういうこと」を100%以上表現してきた
というようなことを考えながら観ていた。
外は雨のコインランドリーにて。何もない街に引っ越してきた男(池田)とその街に住む女(村上)。
気怠く、どこかナルシストで、絶望しているように見えて自分のプライドと美学だけはある人間同志が会話というより言葉を交わし、そして恋に落ちていく。いや落ちないかもしれないがこの後きっと体を重ねるであろうことだけは確信させる・・・
雨の中のコインランドリーが舞台では必ずしもないが、こういったテイストは小説でも演劇でも芸人のネタでもたまに見かける。多分「難解だ」「なんとなくかっこいい」という印象を大衆に残したい表現者がいるんだろうなくらいに捉えていた。その難解さゆえ、解説・解読したくなる人も現れるが私自身その「解読」という作業に嫌気がさしているところもあった。
ただ、しずるは今回のコインらんどりーでそのテイストをさらに一段掘り下げた。実はギターが弾けないというセリフと停電のたびにキスをすること等々によって、一見意味ありげな言葉を交わす男女が「難解」と「かっこよさ」の風味を残しつつ、完全に笑える存在になっていた。髪の毛を切り落とすつもりがハサミが刺さって抜けなくなってしまったことも不幸中の幸いのアクシデントなのでは?とさえ思わせた。
エンディングで池田がセットリストの「らんどりー」表記にツッコミを入れ*7「相方にこんなこというのもあれだけどこんなネタ観たことねえ」と言い放った。多分それは違う。こんなネタをやろうとしている芸人のみならず表現者は数多いたのだ。構造の複雑さゆえファンが勝手に「解読」するという楽しみ方をする以上にきちんと伝えられた表現者がほとんどいなかっただけだ。

コント中、村上が全編女装だったこと、もしかしたら「村上らしさ」全開のポップな構造、村上オジ(本物)がステージに花束を持って上がってくるところまで含めて村上祭の単独ライブと言いたくなるが、この「コインらんどりー」のネタがネタとして完成し、洗練され、きちんと我々のような大衆に伝わったということの背景に池田の演技力やキャラクターが大きなものとして存在し、そして二人のスキルがちょうどいいバランスであることに気付けたことの方が印象に残った。

しずるは今面白い

完全な私事であるがバタバタしていて参加が危ぶまれたが結果、行けて本当に幸運であったし大正解であった。
しずるは2018年の今が一番面白いしこれからもっと面白くなっていくであろうことを確信したりもした.
芸人の世間的評価・・・改めて何で測られるのか難しいところだが、メディア露出の多さ、ライブ会場の大きさ、チケットの取りにくさ、普段の会話で話題にのぼる率・・・等がそれにあたるのであろう。面白さとは確実に違うし、売れている・売れていないとも多少違うと思ったので敢えて「芸人への世間的評価」という言葉を使っている。その世間的評価が「極めて高い」と言われる時期が確実にあって、今はそうではない、ただ実力と勢いは世間的評価が「極めて高」かった時期より確実に増している芸人はそんなに多くないが・・・そりゃそうだ。大抵は腐る。・・・・確実にいる。それがしずるであると思っている*8。しずるは腐るどころか手を全く抜かない存在であり続けているのだ。
どうやら前日まで数席ではあるが今回の単独ライブチケットが余っていたというではないか。村上が毎日のようにツイッターで宣伝する様も目にしている。このコンビの単独ライブチケットがこんなに簡単に入手出来ていいはずがない。
チケット代か?値段が1.5倍になっても即完してもおかしくない質だ。世間はもうしずるに飽きたつもりでいるのか?はたまたTVでは見えない彼らの活動に本当に気付いていないのか?世間がうかうかしている間に私が観ればいいだけの話だ。強がってみようとしたが、非常に歯がゆい。
以前、後輩のトークライブにシークレットゲストで参加した際に、村上が「知名度は絶対に下がらない。人気は下がっても知名度は絶対に下がらない。話題にする人は少なくなっても知名度という現象だけは残るからそれをどう扱うか」という旨の言葉を残している。

チケットが取れなくなるのも困るが、こんなに完成されたライブの良さに気が付いてない人がいるのも許せない。何が糸口になるのか。キングオブコント優勝・・・なのか?そうではない何かがしずるに残されていて欲しいというのは単に私がしずるやお笑い界に求めている身勝手な美学ゆえだが、いずれにせよ知名度という実績と土台を過去のものとせず、しずるにはもう一回くらい世間に「見つかって」ほしいのである。

*1:2009年:冥途の土産・卓球 2010年:シナリオ通り・びっくり先生 2012年:能力者・映画監督

*2:聞いたところによると村上原案が青春系・池田原案がシリアス系に寄る傾向は強いものの、立場が逆転したネタも多くあるとのこと

*3:紹介Vでは村上がその当時父親になったばかりのことに触れているが、ネタ中で子供がいる設定なのは池田という矛盾が生じていたのだ

*4:自身が音楽にそこまで明るくないというのも起因している

*5:「クリープハイプ、多分。あの声」とメモってある。肝心な歌詞が書いていない

*6:受け取り側の頭に「?」を残すことになると私が考えている節がある

*7:同時に”記憶ほとんど喪失”ネタの”ほとんど”の部分にも村上らしさを感じていたらしい

*8:私には三拍子というコンビもそう見えている

続きを読む

オレたちの好きな漫才2本~企画コーナーもやります~ 2018-02-20-031

出囃子問題

芸人の出囃子に敏感な人はよしもと芸人を好きだったことがある
・・・はずである。言い切ってしまって問題はないと思う。しかも(ライブを何度も見に行くくらい)好きと書きたかった。文頭からくどいので止めただけだ。
さもなければ当たり前だが相当の音楽好きか。それくらいよしもと芸人と出囃子の関係は深い。

出囃子とは・・・漫才などでお笑い芸人が登場すると同時にジャカジャカと2~5秒くらい流れる曲が出囃子である。 広い意味だと SE=sound effect  とも呼ばれる。 もともと日本では落語がその始まりのようだ。現在でも、出囃子という語そのものは落語に限定した意味合いもある。

ほとんどの(人気)よしもと芸人には固定の出囃子がある*1。よしもと以外の芸人には固定の出囃子がないことが多い。この違いは何か。
楽曲使用料である。吉本興業くらいの企業になると固定劇場ごとに楽曲使用料に関する契約を結んでいるはずであるが、その他の劇場はきっとそんなことをしていない。楽曲使用に関する手続きを個人や小さな団体で行おうとすると、契約や金額の点で「とても難しい」。あまり詳しく説明するとあれ?*2となる可能性が高いのでここで説明終わり。
要するによしもとの劇場だと様々な楽曲が使いやすいがそれ以外のお笑いライブ会場だと難しいということだけおわかりいただければ十分だ。

かく言う私も最初に行ったお笑いライブの劇場は(多分・・・確か・・・)ルミネtheよしもとであったし(いや小さい頃の地元の市民会館のやつを数にいれてもいいのだろうかと悩むところだ)、その後よしもと以外の劇場にたまに足を運ぶことはあっても、熱心に追いかけ始めた芸人はこれまたよしもとの「モンスターエンジン」であった。ゆえ、PUFFYやクリスタルキング⇒のちマキシマムザホルモン、天井桟敷の曲*3・・・等々が流れると別の感慨を得ていたことも。
最近ではよしもと以外の芸人もよく観るので出囃子がライブごとに違っていたり、そもそも曲がかからないこともあったり。


久々にゆにばーすの出囃子である「アラレちゃんのオープニング*4」を聞きふとあるラジオとの繋がりを思い出してみたり、Aマッソは確か出囃子があったはず*5なのに今日は東京事変か・・・というような脳みその使い方をしたりしていること自体、「ああ、よしもとの劇場に来た」という感慨に直結するのである。本日4組のよしもと芸人は自身の出囃子、東京ホテイソンとAマッソのよしもと以外2組は劇場セレクトの出囃子を使っていた様子。Aマッソも東京事変も両方好きではあるし、実際に出囃子を聞くまでは「なんか合いそうな二組(だって個性も自我も強そうだもん)」と思っていた。しかし蓋を開けてみれば絶妙に合わない。この感じはなんなのだろう。劇場のチョイスに一言申したいのではなくて、なぜ加納・村上と林檎が合わないのか。その原因が知りたいのだ。

というわけで「よしもと芸人を好きになったことは一切ないが出囃子が気になって仕方ない」という人がいたらお目にかかってみたい。

タイトル通り

f:id:piroyo:20180220231312j:plain
6組が順番に1本×2サイクル+コーナーとタイトルがまんま内容になっているこのライブ。
オリジナルはナタリーの記事になっている以下のライブである。 natalie.mu
ネタ終わりモニターに「このネタを好きな理由は?」が映し出される。
MC:ニューヨーク曰く、普通に好きなネタのアンケートに答えていたらそれがライブになってしまったということで芸人たちの油断した回答が楽しめた。
まだ5-6本記事にしていないライブがあるのになぜ私は今日のこのライブを今日中に書き終えようとしているのか、そんなに出囃子のことが書きたかったのか、と執筆中に自問自答を続けていたがなんてことはない。きっと「このネタを好きな理由」とやらを早いうちに書き起こしたいと思ったからに過ぎない。
それ以外に書き残しておきたい感想としては、ミキは劇場で見るに限る。ということである。昴生がマイクから離れて声のボリュームが落ちる様すら面白かった。テンポもM-1時と比較して大分ゆったりしていたし、そうだそう言えば3位だ。しかしM-1ではまたミキの「競技用の」漫才を見ることになるのだろうな・・・。あれが本気だとか、あのスピードがすごい技術だとか言われるんだろうな・・・うんざりだ。M-1 のことが嫌いになりそうになる。ミキには今日のようなドタバタながらもまず二人が心から楽しんでいる漫才をゆっくり見せてもらいたい。

いつものようにオマケ扱いにせずきちんとコンビとネタと自分達のネタを好きな理由

ゆにばーす:遊園地ロケ:遠心力のところ
東京ホテイソン:動物園の飼育員:カミナリのたくみさんにネタの相談をしたときに面白いって言ってくれたので大好きな漫才です。
霜降り明星:宇宙人:人間でいうカニ!
Aマッソ:言葉単語ズレ漫才:祝日に生まれたネタなので気に入っている
ニューヨーク:ゾンビ映画:最後嶋佐が犬になるときのジャンプの高さ
ミキ:兄弟交替:最後は知っている時「兄ちゃん頑張れ!」声援がきたから
ゆにばーす:肝試しのロケ:ヒャダインのところ
東京ホテイソン:推理小説ゲーム:去年からやり始めたネタをちょっと変化させたのですが、自分たちの個性が出ていて好きです。
霜降り明星:遊園地:上りがピーク
Aマッソ:色バスケ:2つ目も祝日に生まれたネタなので気に入っている
ニューヨーク:ビックリした話:嶋佐のフレンチキスからのボディというボケのところで屋敷から「見たことない!」とボディが入るところ。
ミキ:We Are The World:スピーディーワンダー




ね。ツイートの通り。 どこに差し込むべきか迷ったが開演前、見間違いでなければママタルト ママタルト|Sun Music Group Official Web Site

の二人を見かけた。コンビで見学に来ているのか、仲良いな、誰の繋がりで?・・・等々一気に考えた。
最近ルミネのロビーは映えを狙ってか色々なパネルが置いてある。本日佐久間一行。以前もう中学生の段ボールだったこともあった。
f:id:piroyo:20180220233808j:plain

*1:途中で変更するトータルテンボスのようなコンビすらいる

*2:説明してする私の限界が訪れると勘のいい読者の方が色々な矛盾に気付き始めてしまうという両方の意味でのあれ?

*3:どの芸人のことを言っているのかクイズ。当ててみて欲しい。

*4:正式にはDr.スランプ アラレちゃん「ワイワイワールド」

*5:THOSE DARLINS:RedLightLove

続きを読む

Simple Set LIVE #52 2018-02-01-019

読者数

2018年の1月1日にブログをはじめ、ほぼ読者がいないまま時が過ぎ、ここ1週間程度で気が付いたら40人近くの読者の方に見守っていただいている。
きっとこの記事によるところが大きいのではないかと。

piroyo.hatenablog.com

もちろんデータは集めているし、分析も進んでいるので続きはもう少しお待ちいただきたい。急に口調を変えるが↓↓
ありがとうございます。読むという時間を使ってあなたの心が少しでも良い方向に進みますように。ずっと読み続けてもらえるようなものを書き続たいと日々思っておりますし、私のことをすっかり忘れても心のどこかで「お笑いライブ」って面白そうだなと思っていただけたら幸いです。
口調リセット

長尺ネタは面白い ただ求められてはいない

さてこちらのSimple Set LIVE、実力派の7-8組が集まり長尺(7-8分)のネタを披露するというもの。組数が少ない分ネタ時間をかけられると、そういうことだ。漫才・コント、若手・中堅とバラバラなれどさすが実力派を集めただけある。長尺に耐えきれないなんて心配はどこ吹く風。普段の3-4分ネタのようにあっという間であった。
テレビでもネタは1-4分、ライブでも3-4分が基本の尺。長尺ネタは見る側から見ても芸人側から見ても色々とムズカシイのだ。

【見る側からの視点】
■テレビ番組や動画のネタを何度もリピートして見る・DVDを繰り返し見る・お笑いライブに足を運ぶといった「本腰を入れてお笑いを見る」層以外の層が求めているのは「集中して見なくてもなんとなく面白い」つまり、多くボケている・勢いがある・特徴がある・リズムがある・キャラクターが強い・・・等々わかりやすい笑いであり、ネタで売れた(そして条件を加えるなら主にトークやMCスキルがTVバラエティに向いていなかった)芸人の消費サイクルが早いことから*1もわかるようにわかりやすい笑いの消費期限は非常に短いし、わかりやすいため長時間見る必要がない。私を含めたお笑いファンはうっかり忘れがちだが、世間では以外の層の方が圧倒的マジョリティである。
【芸人側からの視点】
■長尺をやりたいというより賞レースの基本である3-4分を「短い」とする芸人の声はよく聞く。長尺、やりたくないわけではないのだ。ただまず、通常ライブや番組・オーディション等で求められる時間より単純に長い時間中テンポをズらさないということは誰にでも簡単に出来ることではない。ズレた瞬間、台本自体が悪くなくてもこれまた単純にいつもより長い時間客が付いてこられないという地獄の苦しみを味わうことになるはずだ。加えて、長尺ネタは短い尺のネタよりストーリーが求められる。単なる一発ギャグや大喜利の羅列*2で長尺をやるなとは言わないが、それでは「本腰を入れてお笑いを見る」層でも飽きる。羅列の裏にどんなテーマやストーリーがあるのか、それが客に伝われば客は飽きないどころか、勝手にイメージを広げてワクワクしてくれるのである。テンポ・間・ストーリー、そして時間が長くなれば長くなるほどもちろんウケを爆発させたり逆に思い切ってウケを捨て、要するに緩急・・・と計算は尽きない。その計算を乗り越えた芸人だけに長尺ネタをやることが許されるのだ。
ただこの計算を乗り越えられる芸人の数はそこまで少なくはないと推測する。やはり場の少なさだ。長尺ネタをやるには需要に対して場が少なすぎるという結論にたどりつけそうだ。

と、こんなところである。
いかがであろう。これで「長尺ネタ」に興味を持った方はいるのだろうか。タイトルでわかりやすく長尺ネタを謳うライブがそこまで多くはないのだが、10分・15分などという尺がタイトルに入っているライブは探せばないことはないし、このSimple Set LIVEも何度も繰り返すがタイトルでは非常にわかりにくいけれども(宣伝文句を見れば一発なのだが)長尺ネタライブである。
さらに芸人が単独ライブで60分~100分ネタを披露するというライブは一口に長尺と言ってはいけないくらい圧巻だ。私が見たことある中で、2丁拳銃・囲碁将棋・POISON GIRL BAND・三拍子などの見せて魅せるソレは、テンポ・間・ストーリー・緩急は言わずもがな、流れを崩さずに別の話題に変える技も堪能出来るので強くオススメしたいところだ。
特に漫才の長尺ネタ、好きなのだ。だから需要がないというだけで肩身が狭くなって欲しくないのだ。

長尺ネタとランジャタイ

f:id:piroyo:20180218162220j:plain

ここに来て急にランジャタイである。写真を撮影してクラウドに保存しておいたら頼んでもいないのにこんなコラージュにされちゃう時代だ。ウカウカしてるとテクノロジーが勝手に部屋を片づけておいてくれる未来もそう遠くはないことを予感させる。

この二人にピンと来ない方はまず公式なので一番消されにくそうな、そして私が彼らのネタの中で比較的オススメのこちらの動画をご覧いただきたい。

www.youtube.com

未見の方は上の動画で確認していただいた通り、記憶の中に彼らのネタがある方も一言、奇抜という印象を抱き、下手をすると抵抗感や嫌悪感を抱く方すらいらっしゃるのではないかとの懸念が生まれる。
ただ彼らは長尺ネタを得意とする。この動画のネタはよくある4分弱であるが、今回のSimple Set LIVEでも10分弱のネタ、そのうちすぐに記事にする予定のライブでも14分強のネタでドカドカ笑いをとっていた。つまり彼らの漫才は奇抜なだけではない。技術に裏付けられた語り口で、童話では決してなく一見するとメチャクチャで世界観もクソもないと感じがちな「ランジャタイファンタジー」のストーリーを見事客席に届ける。同時に彼らは初見に厳しいとも言われる。通常用いられる短い尺では「ランジャタイに置いてけぼりをくら」った客や視聴者がポカンとしたままネタが終わってしまうこともしばしばだ。彼らは長尺ネタに必須のストーリー性を担保する技術は持っているのであるが、いかんせんリズムと緩急が(ないわけではなく)非常に独特、「ランジャタイオリジナル」なのだ。そこへきて長尺ネタくらいの尺があると初見や不慣れな客に「ランジャタイオリジナル」のリズムや緩急に慣れるという猶予を与えてくれる。技術に裏付けられた語り口慣れが、ランジャタイが長尺を得意とするキーワードになるはずなのだが、いかんせん慣れに関しては検証がいささか難しい。まず、ランジャタイの長尺を見るような機会に恵まれているような客は「ランジャタイオリジナル」にとっくに慣れている場合が多いし、まだTV出演がそんなに多くない上、先述の通りTVでほぼ長尺をやる機会がないのだから、初見の人が長尺のランジャタイネタを見る機会はほぼないのではないかということが言える。
うーーん・・・DVD購入か?⇒

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%AE%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%8F%E3%83%8F%E3%81%AE%E3%83%8F-DVD-%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%BF%E3%82%A4/dp/B01NC045Q1

うーん。厳しい。初見の人にランジャタイ長尺ネタを堪能してもらえるようなお笑い環境を作る方法を考えた方がいいかもしれない。
比較的冷静な文章を心がけてはいるのだが、ごくたまに今回のようなファンの贔屓目に近い語り口になる可能性もないとは言い難いことをご理解いただきたい。



*1:これは非常に嘆かわしいことではある

*2:大喜利の羅列、つまり次々と投げかけられる事象に対してセンスあるボケを次々と繰り出すタイプの漫才を好む芸人は多いというのもなんとなくわかる。芸人としての美学というか格好よさというか。

続きを読む

マジマゼライブ #1 2018-02-01-018

まず配信の話


2/14 22:00~のテスト配信ご覧いただき感謝。
https://freshlive.tv/sonorite/190892
お笑いポルシェ。こちら、お笑いライブ情報発信番組。お笑いライブが異様に好きな私と太田プロのピン芸人シモムでお届け。まだ未確認の方は上記よりアーカーブチェックお願いしたく・・・。
次回は2/27 22:00~
まだテスト配信ではあるけど何卒。いや必ず!
チャンネル登録こちらからよろしく⇒ 

freshlive.tv

いわゆるアベマのチャンネル。

#1に滅法弱い

新しいユニットやら企画やらが立ち上がろうがどこ吹く風だった時期が長かったように思う。見たいネタと芸人見てればいいんじゃい!的な。最近は#1だのvol.1だの初回!だのの文字に心が躍る。そんなこんなで足を運んだマジマゼ#1

あ!ゆーびーむ☆とZAZYだ!

ライブの触れ込みをそのまま書くと以下

漫才、コント、ピン芸人の各ジャンルから選りすぐりの若手芸人が登場! さらに毎回数組が「チャレンジネタコーナー」にて様々なネタに挑戦します! 他ライブで人気だった限定ネタ再演も!お得感たっぷりのネタライブです!!

本当にこの通りで、出演者はピン・コント・漫才ごちゃまぜ、ただしピン4組⇒コント4組⇒漫才2組のように規則だたしくネタ披露をしていく。

この日は限定ネタ再演はナシ。*1目玉企画「チャレンジネタコーナー」はちゃんとあった。 普段K-PROであまり見かけないゆーびーむ☆やZAZY(ピンクな二人)が出演しているのもマジマゼならでは。*2さすらいラビーとマカロンがいやーーな汗をかいてヘトヘトになっていたチャレンジネタコーナーもマジマゼならでは。

マジマゼ⇒普段K-PRO常連とレア芸人がごちゃマゼ、芸人チャレンジネタコーナーがマジで面白いライブ

*1:多分。紹介がなかっただけで懐かしネタをこっそりやっていた組もあったかもしれない。

*2:実際ゆーびーむ☆はK-PRO初とかそうではないとか言っていた。

続きを読む

お笑いポルシェ はじめます

お笑いライブの楽しさを伝える番組をはじめます。
その名も ぴろよ×シモムの「お笑いポルシェ」
f:id:piroyo:20180214192505p:plain

太田プロのピン芸人:シモム(下村尚輝)と30~60分語り合います。

テスト配信2回の後3月から本配信を開始します。
今夜2/14の22:00からFRESH!ソノリテ公式チャンネルでテスト配信スタートです。


https://freshlive.tv/sonorite/190892

freshlive.tv


コメントガンガン待ってます
皆さんのコメントがこの番組を作り上げます。

今後の予定
テスト配信①2/14(水) 22:00~
テスト配信②2/27(火) 22:00~
本配信✨3/6(火) 18:30~